陣屋のおしゃれでコンパクトな「節句飾り」に注目!初正月は「羽子板」や「破魔弓」でお祝いを
子どもの健康や幸福を願って飾る「節句飾り」。子どもが生まれて初節句を迎えるときには、お気に入りの人形飾りを選んであげたいですよね。きちんと飾りたいけれど、部屋のインテリアになじむのか、どんなサイズがいいのかなど、気になる人も多いのでは。そこで、節句飾りの由来や飾る意味や最近人気の節句人形を、加古川市にある老舗人形店「陣屋」に聞きました。家のデザインに合ったものを選んでみませんか。
歴史ある地元の老舗人形店「陣屋」
創業1752年、江戸時代から続く歴史ある人形店「陣屋」。名匠の技術と子どもの成長を願う思いを受け継ぎ、ひな人形や五月人形、破魔弓、羽子板のほか、鯉のぼりや日本人形、人形ケース、結納など幅広く取り扱っています。
店内にはサイズが異なる人形がずらりと並びます。大切な買い物なので、店舗に足を運び実物を見てお気に入りを探すのがおすすめ。飾って楽しむ人形なので、飽きのこない好みのデザインや顔のものを選ぶようにしましょう。
最近では、手のひらサイズのコンパクトなものなども登場しています。「時代の流れに沿ったデザインを取り入れながら、次の世代に日本の文化をつなぎ、守り抜いていくことが大切です」とオーナーは話します。予算やサイズ、家の雰囲気などを伝えて、どんなものを購入すればいいのか相談すると、理想の飾りが見つかりそう。
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「破魔弓」や「羽子板」は12月初旬までに準備を
赤ちゃんが生まれて初めて迎える正月は「初正月」と言って、男の子は「破魔弓(はまゆみ)」を飾ります。破魔弓の“はま”は、弓矢で射る的、もしくは射的の競技を意味する語で、「破魔」の字をあて、魔を射る矢と解されるようになりました。江戸時代に入ってから、破魔弓は縁起物として、“雄々しく、力強く健やかに育ってほしい”との願いを込めて飾られるようになりました。
「正月飾り」は12月13日までに飾るものなので、購入は12月初旬までに済ませるのがベスト。11月中は、サイズや種類が一番そろう時期なので、予算に見合ったものが見つかります。コンパクトサイズの「破魔弓」は、マンションのリビングや玄関に飾れるサイズ感。高級感はそのままに上品なデザインが人気です。
女の子の初正月には「羽子板」を飾ります。“もろもろの邪気をはね(羽根)のけ、病気をせずに健やかに育つように”と厄除けの願いが込められています。羽子板で使う黒くて堅い玉は「むくろじ」という大木の乾燥した種。漢字で無患子(ムクロジ)と書き、“子どもが患わない”という意味があります。
羽子板も、破魔弓と同様に12月13日に間に合うように購入するようにしましょう。どんなデザインがいいのか悩んでいる人は、熟知した専門スタッフに相談しながら決めるのがおすすめです。
健康と幸福を願う「節句飾り」
「節句」とは、季節の変わり目に、季節ごとの飾りとお供え物をして厄払いをし、無病息災を願う風習のこと。江戸時代に中国から伝わり、日本の四季や暮らしによって変化してきました。中でも、「桃の節句」「端午の節句」「正月」は、子どもの成長を願い、家族の絆を深める大切な行事として今もなお深く根付いています。
節句は、家族や親戚と食事を楽しむのが一般的。桃の節句にはひな人形、端午の節句には五月人形といった「節句飾り」を飾ります。特に赤ちゃんが生まれて初めて迎える「初節句」は特別な日として盛大にお祝いします。
桃の節句を祝う「ひな人形」
3月3日のひな祭りは、正しくは「上巳(じょうし)の節句」と言います。現在は、3月が桃の花が咲く季節であることや、桃には邪気を払う力があるとされていることなどから、「桃の節句」と呼ばれています。ひな祭りは、平安時代に始まった人形遊び「ひいな遊び」と、人形(ひとがた)と呼ぶ素朴な人形に自分の災厄を移して海や川に流したお祓いの行事が結びついたことが始まりとされています。
子どもの厄を払う形代(かたしろ)として美しく作られたおひなさまには、生まれた子どもが健康で優しい女性に育ち、災いがふりかかりませんようにという願いが込められています。
「陣屋」では、高砂市にある松右衛門帆を作っている「御影屋」とコラボした、モダンなカラーリングが魅力的なオリジナル商品もそろいます。ひな人形は明るい色合いのものが多い中、個性的でシックな印象。モノトーンで統一された部屋にも、しっくりとなじみそう。
床の間のないマンションやアパートなど、昔と比べて大きく変化した住宅事情に合わせて人気なのがコンパクトサイズの節句飾り。おひなさまとお内裏さまのみですが、程よく存在感があります。何年経っても飽きのこない雰囲気で、モノトーンや木目調のインテリアにもマッチしそう。
コンパクトながらも、人形以外の小物や花などが充実しています。木枠がモダンな雰囲気を醸し出し、子ども部屋にはもちろん、玄関先やリビングにもぴったり。季節感を感じられるデザインです。
MEMO
ひな人形は嫁入り道具のヒナ型として婚家へ贈ったといういわれから、奥さんの実家から贈るのが一般的。赤ちゃんが生まれてから33日以内に贈ります。人形を飾る時期は、2月4日~3月3日。人形は南向きにして。
端午の節句を祝う「五月人形」
「こどもの日」として祝われる5月5日は「端午の節句」。この節句は、家の後継ぎとして生まれた男の子が元気に成長し、一族の繁栄を願う重要な行事です。また、子どもを祝うだけではなく、母親に感謝する目的もあるとされています。
江戸時代に勢力の中心が貴族から武家に移り、「菖蒲(しょうぶ)」の音が武を重んじる「尚武(しょうぶ)」と同じことから、端午の節句は「尚武の節句」として武家の間で盛んに祝われ、男の子のための節句として定着しました。鎧(よろい)や兜(かぶと)を飾ることも武家社会から生まれた風習。武将にとって自分の身を守る大切な道具が、交通事故や病気から大切な子どもを守ってくれるようにという願いも込めて飾ります。
MEMO
初節句に飾る五月人形は、奥さんの実家から贈るのが一般的。赤ちゃんが生まれてから30日以内に贈ります。飾る時期は3月4日~5月5日。
子どもの成長を願う節句飾りは納得したものを購入したいですよね。相談しながら見比べることもできるので、気軽に店舗を訪れてみて。より詳しい内容が知りたい人は、公式HPもチェックして。
➡︎「ひな人形・五月人形・こいのぼり・羽子板・破魔弓の陣屋」公式サイトはこちら
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■ 店舗情報
内容は2021年11月15日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。