知っておきたい土地の形「不整形地」とは?メリットやデメリット、特徴を知って家づくりを!
立地条件はいいけれど、土地の形が整っていないから家は建てられないのでは?と悩んだり、あきらめたりしないで。不整形地(きれいに整っていない土地)でも、特徴を理解して工夫することで夢のマイホームを実現することは可能です。不整形地の種類やメリット・デメリットを解説しているので、ぜひ参考にしてみて。
整形地とは
整形地とは、正方形や長方形といった整った形状の土地のこと。きれいに整っているので住宅の設計がしやすく、人気が高い土地です。そのため、購入価格や固定資産税評価額は高く設定されていますが、土地の形状による建築規制がかかる心配はほとんどありません。理想のマイホームを実現しやすい土地と言えます。
不整形地とは
不整形地とは、三角形や台形、L字型など、形が整っていない土地のこと。整形地と比べると、購入価格や固定資産税評価額は安くなります。一見すると、住宅建築には不向きに思えるかもしれませんが、工夫次第で快適に暮らすことが可能。整形地の種類とそれぞれの特徴を理解して、家づくりに役立てて。
1.旗竿地(はたざおち)
竿に旗を立てたような土地を旗竿地といいます。細長い通路部分の奥に広い敷地が広がっています。
まわりを他の住宅に囲まれることが多く、採光を確保しにくくなるので、1階部分の窓の大きさや位置については、日当たりや風通しを計算して設計する必要があります。天窓や高窓を取り入れるのがおすすめです。旗竿の竿の部分は通路や駐車場として活用することが可能。縦列駐車になりますが、土地の大きさによっては2、3台分のスペースを確保することができます。
2.三角形・台形
三角形や台形の土地は角部分がデッドスペースになりやすい地形。しかし、デッドスペースがあるおかげで隣家との距離を確保することができ、光を採り入れやすくなるというのもメリット。また、角部分を庭や駐車場として活用すれば、住宅の建築スペースは整形地として確保することができるので、設計がしやすくなります。
3.傾斜地
傾斜地は高低差がある土地のこと。そのままでは住宅を建てることはできないので、土地を平らに造成する必要があります。
造成にかかる費用は別途発生しますが、もともとの土地価格が低くなっているので、トータルでかかる費用で検討してみて。平らな土地に比べると日当たりや風通しがよく、見晴らしもよくなるという理由で選択する人も多いようです。
狭小住宅とは
15坪(約50㎡)以下の狭い土地を狭小地といいます。延床面積を増やすために、1階部分を駐車スペースにして、3階建てにしたり、地下室を造ったりといったケースが多いようです。デッドスペースの有効活用も重要なポイント。壁面収納や小屋裏収納を設置したり、階段下に収納スペースやトイレを配置したりして、快適な居住空間ができるように住宅会社に相談してみて。
また、吹き抜け構造にして天窓などを取り付けると、十分に光を採り入れられるので開放感が生まれ、視覚的に広く見せられます。
不整形地で家を建てる時の注意点
不整形地の価格は同じ面積の整形地よりも低くなる一方、住宅の建築コストは整形地に建てる場合よりも高くなる傾向にあります。
土地を造成する必要があったり、工数が増えたりして建築コストがかさむのがその理由。それぞれ、土地と建物にかかるトータル費用を比較して判断を。
また、住宅の延床面積を増やそうと、3階建てを選択する場合には、建築基準法で定められている高さ制限をクリアしなければいけません。
道路や隣地の日照を確保するために、建築する住宅の高さが制限されるので、注意が必要です。さまざまな制約によって理想のマイホームをあきらめてしまうことがないように、事前に施工業者に相談を。
【まとめ】不整形地であっても工夫次第で快適なマイホームが手に入る
不整形地であっても、限られた敷地をフル活用することで、理想のマイホームを実現することは可能です。間取りや生活動線を工夫すれば、快適な暮らしを手に入れられるはず。不整形地だからといって新築住宅を建てることをあきらめず、施工業者に希望を伝えてプランを作成してもらってみて。
内容は2021年11月15日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。