宍粟住建
古材を活かしたリノベーションで生まれた“時代を感じる古民家カフェ”(U様邸)
“木と暮らす家”を得意とする「宍粟住建」が、「古民家を生かしてカフェを営みたい」というUさんご夫婦の希望をかなえた今回の物件。祖父母の代に建てられた築70年の古民家を、古さを残しつつ最新の設備を取り入れた住宅兼カフェへとリノベーションしました。古民家を生かしてショップやカフェを開きたい人は必見です♪
Profile
- 建物種別
- 中古戸建て
- 築年数
- 築70年
- 家族構成
- 夫婦
- 施工内容
- フルリノベーション
- 施工年月
- 2020年4月
- 施工会社
- 宍粟住建
目次
こだわりポイント
1.焼き杉を生かした歴史を感じる外観
「母の実家である築70年の古民家を生かして、地元の人が気軽に集えるカフェを営みたい」というのがUさんご夫婦の依頼。古民家らしい佇まいを残してくれる建築会社を探していたところ、古民家再生の経験が豊富な「宍粟住建」と出会ったそう。“建てられた当時の雰囲気と建築の材質の良さを生かすこと”をコンセプトに、約6カ月という月日を経て、Uさんご夫婦の理想の古民家カフェが誕生しました。
アプローチを広く取り、駐車スペースを新設。重厚感ある古民家の外観を損なわないよう、コンクリートを敷きつめ、石で意匠性をプラスしました。
70年もの間、雨風を受け、色みと味が深まった焼き杉の外壁には、圧倒される存在感があります。既存の格子窓に合わせて、格子扉も製作。夜になると格子の間から光が漏れ、幻想的な雰囲気を醸し出しています。
2.新鮮で斬新な“全フロア土間風仕上げ”
引き戸を開けて中に入ると、天然木とコンクリートの床が組み合わさった“洗練された和の空間”が広がります。土足で利用するカフェだからこそ実現できた“全フロア土間風仕上げ”が斬新ですね。使い古したような風合いを演出するため、床にはグレーカラーのモルタルを使用。味があって掃除のしやすさも抜群なのがうれしいポイントです。
3.土壁や梁(はり)が存在感抜群
見る角度や場所によって違った色を見せる、表情豊かな土壁にも設計士のこだわりが詰まっています。木の色を際立たせつつ、懐かしい雰囲気を損なわないよう、土壁本来の明るい色味で修復したそう。土壁で空間を区切りつつも、透けた格子窓から向こう側を見ることができ、お客さんと店側にほどよい距離感が保たれています。
梁(はり)や柱はそのまま活用。エントランスにある太い柱は松の木で、この古民家を支える大黒柱となっています。構造上はもちろんのこと、インテリアの一部としても欠かせないほど象徴的で、存在感があります。
4.受け継がれてきた調度品はそのまま活用
この古民家の特長の1つが“数種類の木材が使われていること”。この家を解体したときに出た古材の中でも、状態の良い杉や檜(ひのき)、栗、竹などの木々をあらゆる場所に取り入れています。
入り口を入ってすぐ左手奥には、奥さんの祖母が書いたという直筆の屏風(びょうぶ)が飾られています。“住み手に寄り添う家づくり”を大切にしている「宍粟住建」は、古材や調度品などの思い入れのあるものを積極的に活用してくれます。
5.設備は機能性を重視
「何十年も先まで長く親しまれるような空間を」と、店内の設備にもこだわりが。薪ストーブや最新型トイレなどの新しく機能的なものをチョイスしたり、バリアフリー設計を取り入れたりと、さまざまなニーズを想定しています。
モルタルの床は冬場寒いというデメリットもありますが、薪ストーブがあれば大丈夫。冬でもあっという間にぽかぽかになり、ずっと居たくなるような温かい空間に早変わり。蓄熱性能に優れた土壁との相性も抜群です。暖をとりに自然とストーブに人が集まり、会話も弾みそうですね。純和風な空間に、真っ黒でシックなストーブを取り入れることで、異素材ミックスのモダン雰囲気も感じられます。
【まとめ】土壁、梁、土間に囲まれ“時代”を感じる空間
築70年の古民家を「地元の人が集えるようなカフェに変えたい」という思いがかなったリノベーション。懐かしさも感じられるようにと、古材や思い入れのある屏風(びょうぶ)などを用いて、“変えないリノベーション”を軸に、設備は最新のものを取り入れて、長く住みたくなるようなカフェへと生まれ変わりました。「木造住宅でカフェをしたい」「古民家をリノベーションしたい」という人は、気軽に問い合わせてみて。
■施工会社の詳細情報
宍粟住建
天然木と伝統工法が織り成す
「人生に寄り添う家」